キハ40系 No.067
「秋の生瀬富士と水郡線」 鷲の巣山俯瞰

水郡線 袋田〜上小川

 念願の第四橋梁俯瞰で急行色撮影を達成した年が沿線の紅葉が大当たりだったことは先述の通りだが、運行期間中の天気もまた素晴らしく、例年以上に大豊作の4日間だった。

 水郡線出張運転2日目、送り込み回送から数えれば撮影行程3日目となるこの日は朝から霧も出ず快晴。さっそく朝の回送から俯瞰1発をおさえ、午前便の本命である鷲の巣山へとアタックした。

 歩く距離は長いが、道のりは楽々な登山道。気温も低く、本来なら意気揚々と歩を進められるような条件だが、過去に新緑時期の運転ではヤラレ雲にドボンした悲しい記憶の残る場所。雲ひとつない快晴であっても消えない恐怖心と戦いながら、重たい足を進める。眼下に久慈川が広く見渡せる場所に到着すると、程よく色付いた生瀬富士や立神山といった袋田の名所が出迎えてくれた。

 到着時は山影の中だった線路にも少しずつ光が当たり、舞台が整っていく。思っていたよりは紅葉が弱い気もするが、赤い葉のピークを考えたら早過ぎる訳でもない。全体的に見れば綺麗な景色と呼んで良いだろう。空気の抜けも申し分無し。雲の心配も忘れてきた頃、タイフォンの音と共にジョイント音が近づいてきた。

 久慈川沿いに走る水郡線。山間に広がる袋田の町と、川の両側に位置する国道と線路。ローカル線を象徴するような景色の中に急行色が溶け込んだ。