キハ40系 No.037 
「残雪の芦別岳と根室本線」 下金山カーブ

根室本線 山部〜下金山

 根室本線の富良野側、数ある芦別岳バックの撮影地の中でも、特に大きく車両の顔と山とを写せるポイントが下金山カーブだろう。撮影地としてのバランスの良さは完璧。春夏秋冬全てのシーズンにそれぞれ美しい条件があり、定番ながらも何度も足を運んでしまう場所だった。

 特に春先は綺麗で、更に日を追うごとに風景が変わっていく。雪解けによって変化する山の表情と線路脇の新緑の進み具合を見ながら、その時の状況によって立ち位置を変えて撮っていた。

 この日は高気圧直上の晴れ確定日。新緑の進み具合も良い頃合いな時期だったので、行き先を富良野に決めて前夜のうちに千歳へ飛んだ。

 夜明けとともに明るくなった空に、夕張山地の稜線がしっかりと浮かび上がる。俯瞰と地上とを1発ずつ終えてから定番のカーブへ。今回は山の雪解けもかなり進んでいたので、ポントナシベツ岳と呼ばれる芦別岳南側まで構図に入る立ち位置を選んだ。

 待つこと数十分、名残雪と新緑の組み合わせに北海道色が重なった。