キハ40系 No.028 
「川霧と只見線」 只見第三橋梁俯瞰

只見線 早戸〜会津宮下

 只見線で第一橋梁に次いで人気のある第三橋梁。光線や構図、立ち位置の多さ等、全ての点において県道側のほうが優れてると言いたいところだが、定番構図と呼ばれる国道側も曇り狙いのシーズンは重宝する場所だった。特に川霧を狙う場合は上流側に霧が溜まりやすく、条件が整えば川霧の中に浮かび上がるような列車を写すこともできた。

 この場所は奥で沸いた霧が鉄橋付近で消えるパターンが基本となるが、勢いのある霧が流れてくると一瞬で鉄橋は飲み込まれ消えてしまう。多すぎても少なすぎても絵にならないため、なかなか条件に合いそうな日が訪れずにいた。

 霧は朝に出やすいので、始発が動き出す前に沿線各所を回り、発生具合を確認するのが恒例。この日も場所に悩みながらしばらく右往左往した後、比較的条件が適していると判断して第三鉄橋国道側でカケてみることにした。

 川霧と同時に山霧の具合も見ながら構図を修正し、それぞれの増減にあわせて一喜一憂する。水鏡もしていたが、今回はバッサリ切り捨てて列車を待つ。

 列車が早戸を出発する頃、左側から流れてきた山霧の帯がいい感じのアクセントになった。心配していた川霧も丁度良くなった頃、図ったかのように主役が現れた。