キハ40系 No.022
「五月晴れの入り江と阿佐東線」 那佐海岸

阿佐東線 海部〜宍喰

 四国の地域色といえば爽やかな水色の塗装だが、これは夏の海をイメージしての色らしい。そう聞くと、夏の海沿いを走る姿で撮りたいと思うことは至極当然のことだろう。

 最初に目をつけたのは大坂峠だった。金のない学生が関東から自走で行ったにも関わらず、初回の結果は雲にやられ、見事に惨敗。その後も出向くタイミングを伺っているうちに、手前まで引きつけられる順光スジが消えてしまった。

 それから数年後、友人から牟岐の先の海沿い区間で定期運用があることを教えてもらう。これが半ば諦めかけていた、海沿いで四国色を撮るという夢が再び動き始めた瞬間だった。

  6月初旬は梅雨入り前の快晴が多い。この時期の晴れをピンポイントで当てるべく、宝くじを買う気持ちで安いうちに航空券を取り、計画を立てた。直前まで不安定だった滞在期間の予報は最終的に終始ド快晴という大当たりに落ち着く。航空券のチケットを1週間違えて取っていたことを除いては、完璧なツアーが始まった。

 最終便で四国入りし、友人が手配してくれたレンタカーに合流する。深夜の牟岐駅で運用を確認し、夜明けとともに海沿い区間へと向かった。肝心の天気も予報通りの快晴。せっかくなので、海を大きく入れられる海岸線で待ち構えた。

 静かな海岸と単行のキハ。結果はだいぶ変わったが、10年越しの夢を叶えることができた。