キハ40系 No.009
「はざかけと只見線」 下田面築堤

只見線 会津水沼〜会津中川

 秋の風物詩として、はざかけと列車の組み合わせは鉄板だろう。

 只見線でも朝晩の気温が下がり始め、沿線の稲が黄金に色付く頃になると、至る田で稲を干す光景が見られる。会津中川駅北側に位置する下田面地区では、収穫時期の違うもち米と白米が隣接して育てられていたため、毎年この時期になると実りを迎えた稲と、はざかけが最高の組み合わせを見せてくれていた。

 この日は雲ひとつない見事な秋晴れ。地元の方に一声かけ、収穫の終わった田んぼの中に脚立を立てさせてもらった。せっかくの青空やヌケのいい空気を活かしたいところだったが、今回ははざかけ最優先。他場所との掛け持ちはせずに、午後はこの場所に絞る。時間をかけてアングルを探り、贅沢に青空を完全カットした構図で落ち着いた。

 踏切が鳴り、只見カラーがはざかけ脇の築堤を通り過ぎる。