キハ40系 No.001
「盛夏の只見線」 只見第一橋梁俯瞰

只見線 会津桧原〜会津西方     

 第一回目の撮影記は、定番ながら難易度が高いと言われる只見第一橋梁から。

 アクセスこそサンダルに半ズボンでも行ける程に整備された非常に簡単な場所だが、条件を突き詰めると最高のチャンスというのはなかなか訪れない。紅葉や雪晴れについてはまた後日として、今回は一年の中で最もチャンスが多い「夏の第一橋梁風景」。

 只見川というと、流れが穏やかで水鏡の写真も多く見られる場所である。しかし日がのぼり気温が上がると風が吹き始める為、朝は止まっていた水面も、時間と共に崩れ始める。従って晴れの日の日中となると難易度は上がり、簡単には撮らせてもらえない。

 この日は夏休みのイベント列車として、タラコが久々に只見線若松口に入線。タラコキハ2両での入線は2012年のさよならタブレット号以来、7年ぶり。あの日はどうしても予定をこじつけられなかったので、自身としても今回は悲願のリベンジである。

 当然のように只見線の定番であるこの場所は多くの撮影者が訪れていた。我々もこの場所を抑えるべく最上段で待機。ただこの場所でタラコが撮れるというだけでも大きな出来事だが、この日は珍しく無風の状況がいつまでも続いた。想定外の奇跡に、久々の緊張感が走る。

 通過前に水面が少し揺れた時もあったが、モノが通過するタイミングにはしっかり止まった。焼きタラコと言わんばかりの夏光線だが、むしろ夏らしくて良かったと言っておこう。425D(9時代の普通列車)でもなかなか撮れないような好条件。忘れられない一夏の思い出となった。